トライやる・ウィーク2024

リベルタ学舎

リベルタ学舎では毎年この時期に中学生の就業体験活動であるトライやる・ウィークで中学2年生を受け入れています。
今年は神戸市西区の鶴田農園さんで農業を中心とした体験を行いました。

自らの手を動かす大切さ

今回は、さつまいも掘りや水菜の植え付け、じゃがいもの周りの草引き、なすの袋詰めなど、様々な農業体験をしましたが、説明を聞いてやってみてもなかなかうまくいきません。
それでも何度も手を動かしているうちに、身体が自然と動くようになっていきます。頭で考えるのではなく、頭で考えつつも、まずは手を動かす。このことの大切さを再認識しました。

作業だけでない学び

鶴田さんは休憩中などに、よくお話をされます。
「人類が食べものを美味しく調理できるようになったのは、何を使えるようになったからだと思う?」
とか
「人口が爆発的に増えたのは何が原因になったと思う?」
など、農業だけでなく「食」というテーマでいろんなお話をしてくださるのですが、中学生も考えを巡らせながら話に引き込まれていくのでした。作業だけではない学びは彼らにとって貴重なものだったのではないでしょうか。
また、「焼き芋を焼いたことがない」という声を聞くと、「よーし、そしたらまず火をつけようか」と言いながら火を起こすのです。焚き火場が暖かくなってきた時にさつまいもをそのまま入れようとする姿には「体験したことがなければしょうがないよね」と苦笑していましたが。。。

身体性を養っていくということ

ビニールハウスのパイプにヒルガオのツタが張り付いているのを見て、「僕が若い頃はパイプの上を歩いてたんやで」という鶴田さんの言葉に触発され、懸垂のようにしてパイプを登っていく姿もありました。
また、鶴田さんのベースキャンプにある2m以上の高さのあるハンモックも「乗ってみたらええよ」と笑顔でチャレンジを見守っていました。
ついつい大人は「危ないからやめておきなさい」と子どもたちのチャレンジを阻んでしまいがちですが、少し難しいことにチャレンジすることで、身体性も成長していくのだと思うのです。そのような雰囲気の中で過ごしていると中学生から「また遊びに来ていいですか?」という言葉も出ていました。働くことは大変だけど、それだけでない学びや遊びもセットになっているというのは、鶴田さんをみていても実感します。

こんな感じで、かつて2年間農業指導をしながら住んでいたボリビア時代からのケーナ(木の笛)を吹いたり、ギターを弾きながら陽気に歌ったりしながら、とにかく自由な鶴田さん。

多様な大人と出会うということ

リベルタ学舎では、日常的に中高生や大学生と活動を一緒にしていますが、どのような活動であっても大切に考えているのが、「多様な大人との出会いが若者の視野と選択肢を広げる」ということです。
「そんなこともできるのか!」という驚きは、若者たちが将来へ向けて歩む原動力になりますし、何より「諦めなくて良いんだ」という感覚を定着させていきます。
今回のトライやる・ウィークでも、鶴田さんとの出会によって、そのようなことを少しでも感じていたならば幸いです。
学生の皆さん、おつかれさまでした!
鶴田さん、4日間、ありがとうございました!!