阪神地域みらいづくりフォーラムにて中高生チームが発表!
6月22日に実行委員会を立ち上げ、7月27日にキックオフイベント「未成年のホンネBAR」を実施し、9月8日にDAY1をスタートしてから対話を重ね、学びを深めてきた中高生チャレンジプロジェクト。
11月16日にアルカイックホールミニで実施された阪神地域みらいづくりフォーラムにて、大勢の方々の前で4チームが発表を行いました!
チームによる発表の様子
「中高生が楽しく遊べる学校以外の場」を検討してきた町づくりチームは、規格外野菜などを活用した環境に負荷をかけないインクと、放置竹林から伐採した竹で作る水鉄砲を使ったインクフェスを提案しました。
阪神南地域の中高生が所属している市に分かれてチームを作り、自分たちの市のマスコットキャラクターをインクから守るという内容です。単なる水鉄砲遊びではなく、規格外野菜や放置竹林など、実際に社会課題になっていることに着目する内容で、会場の皆さんから「なるほどな〜」というつぶやきが聞こえてきました。
学校チームからは「生徒ファースト」というテーマでの発表。
自分の意見を表出しにくい学校ではなく、自己表現をしながら対話ができる学校を目指すことによって、究極的には政治へ意見を表明し参画していくことにもつながるのではないかということにも触れていました。
具体的には阪神南地域の様々な学校の生徒会を集め、そこに学校教員や教育委員会の職員、ユースセンターの職員も混ざって意見交換をするプログラムが提案されました。
物流2024年問題に着目した物流チームからは、自動配送ロボットの活用に向けての発表がなされました。
今年度内に公道のようなフラットな場所ではなく、でこぼこした道や山間部の旗竿地などでの実証実験を行うべく、ヤマト運輸やロボットデリバリー協会へインタビューの依頼まで自分たちで行なっていることも報告され、中高生の意気込みを感じるものでした。このような企業が中高生の声に耳を傾け、応答してくださればありがたいことだと思っています。
最後の発表は政治・対話チームでした。このチームは政治に関わる若者を増やすためのアイデアを、現状の課題を分析しつつ、具体的に提案していました。
一つは学校の探究という科目の中で、生徒同士が対話するという時間を設けてはどうかというアイデアでした。互いに否定することなく、自分の意見を自由に述べ、相手の意見も受け取っていく力を養うというものです。
もう一つは学校に政治家を複数名呼び、生徒たちが考えた質問に答えてもらう機会を作りたいというものでした。
今回のフォーラムには来賓として国会議員や県会議員、市会議員の方々も参加されていたのですが、政治・対話チームの発表が終わった後に、国会議員の方から「襟を正される思いで聞いていました。皆さんも学校に呼ばれたら行きますよね?」と他の議員の方へ尋ねられる場面があり、皆さん手を挙げておられました。
このような状況を作ることができたのも一つの成果だったのではないでしょうか。
発表を振り返る講評からの学び
今回は中高生チームの後に、阪神地域で活動をされている団体からの発表も行われました。その発表も受けて、全体コーディネートをされていた兵庫県立大学の赤澤先生からの講評がありました。印象的だったのは、「80%の計画は実施されないまま終わっている。」というハーバード大学での研究結果を示したスライドと、「だったら計画したことは、やっちゃえばいいんですよ。」というお話でした。
これまでのDAY2やDAY3でもゲストから「計画で終わることなく、規模や内容が小さくなったとしてもやり切ることが重要です。」と言われてきた彼らにとって、改めて実践まで持っていくことの重要性を感じ、エネルギーが湧いたのではないかと思いました。
多世代での語らい
第1部の発表の後は第2部として、参加者によるテーブルトークの時間でした。2つの時間に分けたセッションでしたが、最初の時間のテーマは「あなたにとってコミュニティとは何?」というもの。地域やコミュニティという言葉はよく使いますが、人によって考え方は様々です。まずはそれぞれの目線を合わせることからスタートしました。2つ目のテーマはテーブルごとに考えて決めていただく形式でした。聞いてみると「会社でストレスを感じる時はどんな時か」や「趣味」など、中高生が聞いてみたい内容に設定したテーブルが多かったようです。
このように老若男女で語らう時間も中高生にとっては珍しく、貴重なものだったのではないかと感じました。
これからの展望
今回、ワークショップだけでなく、オンラインミーティングなどを含めると本当にたくさんの時間をプロジェクトメンバーで共有してきました。発表までのシナリオを形作ってきた彼らの力は素晴らしいものだったと実感しています。ただし、これまでも繰り返し確認してきたように、計画したアイデアを実行するということが何よりも重要だとリベルタ学舎としても考えています。そのような想いを胸に、私たちスタッフも阪神南県民センターの皆さんと一緒に知恵を出し合い、進めていきたいと考えています。
どのような展開に結びつけていくことができるか、私たちもワクワクしながら一歩を踏み出していきます!