(いまさら)NPO法人、という実験。

湯川カナ

湯川カナ

代表・事業プロデューサー

もっとたくさんのひとと、もっとたくさん愉快なことを実現していきたいよね!

そうメンバーで話し合って、2024年6月21日の夏至の日に、NPO法人を立ち上げました。
(ちなみにこの日は、応仁の乱・本能寺の変・シャクシャインの戦い・ビトリアの戦いなどが起こった日だそうです)

<とりあえず放置竹林と戦い…いや、仲良く遊んでます!>

私たちが生きたいのは、「誰もが、やりたいことを実現できる世界」です。
そのために「すべてのひとが、やりたいことを、協働によって実現できる環境」を、つくり続けます。

✔ 自分がやりたいことを、みんながよってたかって実現する。
✔ みんながやりたいことは、自分も力を合わせて実現する。

そんな、<互いに互いを愉快にしていく場>です。

 

■ きれいごとでは、ない話。

…って、きれいごとでは、ないのです。
すこし恥ずかしいですが、私の話をさせてください。

2013年4月、「誰もが自由に生きられる社会」を目指し、個人事業としてリベルタ学舎はスタートしました。
そしてたった1年で、私は経営破綻させてしまいました。みんなに迷惑ばかりかけて、死のうかと思いました。
でも、親子連れで参加してくださっていた「お客様」だった、たくさんの人たちが力を貸してくれて、2014年に一般社団法人として再出発できました。

わかったのは、「自分ひとりでは、やりたいことはできない」ということでした。

<たくさんの人たちが支えてくれました。筆者右端>

今度は、まずは自分とまわりのひとたちから「自由に生きられる」を実現していこう、とにかくウソのない事業をしようと決めて、懸命に(苦手な)経営をしました。

●2017年、旧居留地のレトロビル・高砂100BANビルに、念願の産学官民交流拠点としてのオフィス「コミューン99」オープン。
●2018年、兵庫県広報官として、行政セクターでの活動も開始(後アドバイザー、~2023)。
●2020年、新型コロナの緊急事態宣言中に、女性が育児とキャリアアップを両立できる事業モデルとして確立した広報事業を「なりわいカンパニー株式会社」として分社化。
●2021年、中高生の産学官民連携による社会変革チャレンジ「ワガママ SDGs」を開始。同年、非営利徹底型一般社団法人化。

<がむしゃらに進みました。>

ところが、私は非営利型組織の経営が、よくわかっていなかったのです。

実は2023年に、ひっそり経営危機におちいっていました。
わずかな貯金をはたき、その時もっていた信用もぜんぶ使って、なんとか倒産を免れました。
過労で倒れたりもしました。死ぬかと思いました。

でも目の前に、「ここがあってよかった」と言ってくれる中高生や、なんだか一緒に教育をしたり米をつくったりしてくれる、酔狂な仲間たちがいました。

 

「そうだ、手放そう」、と思いました。

私は経営ができない。
でもこの場は「参加者が自由に生きられる」を少しだけでも実現している、だからこそ。

「自分ひとりでは、やりたいことはできない」を、ようやく思い出しました。

<定番の、大学生とDIYしたオリジナルちゃぶ台。>

2023年の後半から、運営メンバーと毎週毎週話し合い、NPO法人化を決めました。
定款からパーパス、ビジョン、ミッション、具体的な事業、キーファクターまで。
全員で話しながら決めていく、新しいリベルタ学舎ができました。

そして2024年でいちばん昼が長い日である夏至の日に、NPO法人として誕生しました。
おぎゃあ。

  

■ なぜNPO法人なのか。

「いまさらNPO法人? 流行らないよ、面倒だし」と、わりと多くの人に言われました。

でも「市民が主体となって自発的に、社会的な使命の実現を目指し、不特定多数の者のために社会的な公益活動を継続的に行う組織」というNPO法人の定義が、いまの私たちの思いと実践にぴったりだったのです。

私たちは、拠点としてきた神戸を中心に、リベルタ学舎が「みんなによる、みんなのための場」になることを、そしてより多くの方に「リベルタ学舎があると、毎日がちょっと愉快でいいね!」と思っていただける存在になることを、心より願い、活動を続けます。なんだったら、しょぞんです。

<しょぞん感出してみました。>

 

■ 前例も答えもない、未知の時代に。

これからの、あるいはいますでに始まっている、前例がなく答えもない、未知の時代。
個人が自分の可能性を十全に発揮して生きるにはどうしたら良いか、そしてそれはどのような社会になるのか。

わかりません、だって未知だもの。

だから私たちは、それぞれが自ら考えて実践し続けることができるように、「誰もが、多様な人や組織と協働して、やりたいことを実現できる環境」をつくる実験をしようと思います。

私たちが目指すのは、「どのような社会状況においても、誰もがやりたいことを実現している世界」で、それをまずは実現してみる、という実験です。

 

んなことして、食っていけるのか?
わかんないから、やってみよう!

ということで、現在予定している事業内容はこちら↓


1)”やりたいことを、よってたかって実現する!” 実践フィールド運営事業
ワガママヴィレッジワガママSDGs」「山賊ワイルドラン」「コメーン88」等、参加者がやりたいことを見出し、社会の多様な人々と関係を構築し、協働で企画を実現するための環境を提供。
 
2)”やりたいことをやる方法を、やりながら学ぶ!” 学習支援事業
「協働アカデミー」や、神戸市女性起業環境整備支援等、社会の多様な人や組織との協働によって、個々人がやりたいことを実現するために必要となるエンパワーメント・企画・チームビルディング・組織運営等の学習機会を提供。
 
3)”やりたいことをやれる組織を、自分たちでつくる” 組織活性化支援事業
自治体・企業・学校法人等の組織を対象に、メンバー各々が主役となり、協働によってやりたいことを実現できる環境を「自分たちでつくること」を目的とする、経営計画策定や組織活性化を支援。

 

こういう事業をしながら「各メンバーが、自分のテーマについて実験を続ける」という構造です。
スタート時のメンバーは、18歳から59歳まで12人。それぞれの実験が「ナレッジ」として晒されていくはずなので、楽しみにしてくださいね。

私の最初のテーマは、「NPO法人でみんなでゲラゲラ食っていけるか?」です。
これから、どうぞよろしくね!