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《2017年1月9日》【白鶴御影校】御影伝統文化祭レポート

2017年1月12日 | 白鶴御影校,開催レポート

こどもたちには、冬休みの最終日。20歳には、成人の日。
1月9日(月・祝)午前10時、大正時代の酒蔵に響き渡る勇壮な和太鼓の音が、祭りの始まりを告げました。
約70枚の畳が敷き詰められたホールは、100名を超す地域の親子連れで満員です。
「このなかに、2007年生まれの子、いますか?」
司会の呼びかけに、数人のこどもたちが、手を挙げます。
 
「いま、日本で2007年に生まれたこどもの半数以上が、少なくとも107歳まで生きると言われています。
107歳というと、98年後!
つまり、この子たちが今日体験したことは、98年後まで、間違いなく受け継がれるんですね。
 
江戸時代から続く白鶴酒造が、100年後、200年後の未来へと日本の伝統文化を受け継いでいく拠点として、地域に貢献したい。
それが、『時をこえ、親しみの心をおくる』をスローガンとする白鶴酒造の願いであり、『白鶴御影校』という一連の取り組み、そして本日第1回となる『御影伝統文化祭』の目的です」
 
そして、これから100年生きるこどもたちに、いま日本酒の1/3を生産するここ灘五郷の地理や歴史の説明がありました。
私たちは、とても恵まれた地に、暮らしているんですね!
 
 
【午前:一流演者による伝統芸能パフォーマンス】
 
今回、この呼びかけに応じて、4組の伝統文化の担い手が、集まってくださいました。
まずは、オープニングアクトをつとめてくださった、タイコラボ神戸のみなさん。
演奏は、講師もつとめる「チーム若気の至り」。
平均年齢21歳(おひとりは本日成人式の20歳!)という若さで、迫力あり魅力もたっぷり、動きも入り、笛も入り、勇壮なかけ声も入りの、圧倒的なパフォーマンスを5曲。
終わった瞬間、割れるような拍手が湧き上がりました。
 
続いて登場したのは、純白の道着に紺色の袴、清廉な雰囲気の女性たち。
住吉に本拠を置く、合気道凱風館少年部の先生方です。
永山春菜先生を筆頭とする3名の女性は、歴代の神戸女学院大学合気道部主将。
そして、実際に少年部で稽古をする小学5年生の男の子2名と、卒業生でいまは稽古を手伝う高校1年性の女の子。
太鼓から一転して静謐な、張り詰めた雰囲気が、場を支配します。
太刀を使ったり、あるは素手だったり、同時にふたりがかかってきたり。
初めて観る合気道の、舞のような流麗な動きに、一同、息を呑んで見入っていました。
 
その静けさのまま始まる……と思いきや、ひょうきんで親しみやすい語り口で一気に場を和ませたのは、狂言をしてくださる、能楽師・大蔵流狂言善竹会の善竹忠亮先生と、牟田素之先生。
善竹忠亮先生は、狂言界初の人間国宝となられたレジェンド・善竹彌五郎氏から連なる直系四代目。
初舞台は4歳の時、海外公演も多くこなす、関西を代表する若手能楽師です。
地元・御影の生まれ育ちなんだそうです。
この日は、お酒にちなんだ演目を。
もちろん昔の語り口、字幕や口語訳はありませんが、みんな、身を乗り出して見ています。
うまいこと言って主人からお酒をせしめて美味しそうに飲むところ、そしてウソがバレるところなどでは、会場から大きな笑いが。
室町時代から伝わる狂言そのままで、平成生まれのこどもたちもみんな十分に楽しめることがわかりました!
なによりも、650年続く発声や身体の動き、人間のパフォーマンスすべてが、圧巻でした。
 
最後は、同じく住吉に本拠地を置く、生田流箏曲桜芽会・副家元の桜井聖子先生。
この日は、地域での指導をされる尺八の先生もご一緒してくださいました。
まずは、琴の仕組みや、音階などを、ていねいに紹介してくださいます。
琴の裏側、どうなっているかご存知でしたか?
そして、演奏していただいたのは、お正月には欠かせない、あの曲。
「春の海」。
大正時代に建てられた風情ある蔵いっぱいに、豊かであたたかく、懐かしい音色が、響き渡りました。
 
 
【お昼休み:つきたてお餅と甘酒のふるまい】
 
実は午前中ずっと、会場横では、神戸大学餅つき部による餅つきが行われていました。
もともと震災後の被災地支援のために始まった活動。
神戸大学の現役学生・卒業生を中心に、いまも、餅つきをはじめとする地域貢献活動を継続されています。
この日も、十数名の若者が集まって、朝から300人分のお餅をついてくださいました。
時節柄、マスク、手袋、消毒などを行ってのお餅つきですが、やはりお正月の風物詩。
「初めて見た」「懐かしい!」と見とれる親子さんもたくさんおいででした。
つきたてのお餅は、すぐに食べられるよう、あん餅&きなこ餅のセットで配られました。
つきたてで柔らかくあたたかなお餅の、美味しいことといったら!
「飲む点滴」と言われる甘酒と一緒にいただくと、美味しさも栄養もめいっぱい。
資料館を訪れた外国の方も、日本のお正月らしい振る舞いに、「good!」と笑顔を浮かべていらっしゃいました。
お餅つきの体験もしてくださいました! あら、4回も並んでお餅つきをしている男の子がいます。とーっても楽しいようです!
 
 
【午後:こども体験教室】
 
午後は、午前中に見た4つの伝統芸能、そしてお餅つきの、こども体験教室が行われました!
先生のかけ声とともに、和太鼓を大きくリズミカルに鳴らしたり。
狂言の「動物の鳴き声クイズ」にチャレンジしたり、一曲いきなり歌って舞ってみたり。
慣れない爪をつけて、お琴の演奏にチャレンジしたり。
でんぐり返しのない合気道で、受け身を覚えてみたり、技をかけあったり。
狂言と合気道は親子で参加できたので、こどもたちに混じって目をキラキラさせている親御さんも多くいらっしゃいました。
もちろん、こどもたちも、初めての体験にワクワクしたり、できないのが悔しくて泣いたり、はじめは遠くからみていたのにたまらなくなって入って夢中になったり。
たくさんの体験をしていただいた一日になったかと思います。
 
 
狂言の演目に出たり、様々なこのような武芸や芸能のあとの「直会」に欠かせなかったり、またお正月に御神酒として神社で振る舞われたり。
日本のくらしの節目節目に欠かせない日本酒をつくる白鶴酒造は、「時をこえ、親しみの心をおくる」地域貢献活動・白鶴御影校の取り組み、そしてこの伝統文化祭で、日本の文化を次世代に継承するお手伝いをしたいと願っております。
 
本日来場された親御さん、そしてスタッフも、初めて直に触れる狂言や合気道の舞台、そして和太鼓や琴に、思わず涙された方が多く見受けられました。
日本の素晴らしい伝統文化が、この子たちを通して、この先も100年、200年、ずっと未来へと続きますように!
 
次回開催を、どうぞお楽しみに~!
 
(レポート:一般社団法人リベルタ学舎 湯川カナ)
(写真:@Yuki Tanabe)
 
主催:白鶴酒造株式会社
企画・運営:一般社団法人リベルタ学舎
畳提供:株式会社前田畳製作所(前田畳製作所 西宮店)
 
白鶴御影校についてはこちらから
→ http://lgaku.com/index.php/hakutsuru_mikage/