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《2017年1月7日》【白鶴御影校】米・水・人のお酒造り教室 ワークショップ第1回レポート

2017年1月10日 | 白鶴御影校,開催レポート

「『大人の社会科見学』が、ものすごく魅力的で、みんなで来ちゃいました!」
まだお正月気分が残る、松の内の1月7日。
笑顔の男女とこどもたちが、白鶴酒造資料館に集まってきました。
おひとりで参加の方も、仲良しとお誘い合わせの方も、お孫さんがいるご夫婦で参加された方も、ご近所のお子様連れのご家族も。
 
午前10時の開始と同時に、最初に登場したのは、保温ジャー。
中には、ホカホカのおかゆが入っています。
そこに、利き酒鑑定士・植田尚子(ナオ)先生の手でザバザバーッと投入されたのも……お米?
「これは、酒米『山田錦』でつくられた麹です。これで甘酒ができるんですよ」
そして、ジャーをシェイク・シェイク! で……これで終わり!?
ぬくぬくな保温ジャーのなかで、麹さんたちが頑張って醸してくれているあいだに、本日のプログラムが進みます。
 
 
まずは、ナオ先生による、お酒造り講座。
一こうじ、二もと、三なすび。
間違いました。
お酒造りに大切な順番は、一に「こうじ」、二に「もと」、三に「つくり」。
それが実際にどのように行われているのか、今日は、ふだんは一般公開されていない、白鶴酒造三号蔵を見学させていただきます!
 
日本に流通しているお酒の約10%を生産している、日本酒メーカー最大手の白鶴酒造。
大正時代から続く一号蔵が、私たちがさっきまでいた、酒造資料館。
当時珍しい鉄筋コンクリートで作られた二号蔵には、いまも杜氏さんたちがお正月もなしで泊まり込み、昔ながらの手作りで季節のお酒をつくっています。
日本酒造りが休みとなる夏は、梅酒を、これまた梅を洗うところから、全部手作業でやっているとのことです。
 
そして今日見学する最新鋭の三号蔵は、「四季蔵」と呼ばれ、一年を通じてお酒造りをしている酒蔵。
実に、日本で流通する3%が、この蔵ひとつで生産されているそうです。
たしか、1日に生産するお酒の量は、毎晩2合ずつ晩酌して450年分。
 
 
ひんやりとした三号蔵。
大きな大きな業務用エレベーターに乗り込んで、ウィーンと上がって、靴を室内用のスリッパに履き替えます。
「えっと、ポケットに納豆が入っている人はいませんか?(笑)」
納豆菌は、米麹の発酵を止めてしまうそうです。実際に、杜氏さんなどお酒造りにかかわる方は控えていたり、社食で出されることもないんだそうですよ!
日本酒の発酵って、繊細な作業なんですね。
 
案内は、長身痩身、絵に描いたようなイケメンの大岡さん。
まずは階段で、上までのぼります。
5階建ての三号蔵では、上の階に原料となるお米が運ばれ、そこからお酒造りが進むうちに階を降りていくという仕組みとか。
まさに「一こうじ、二もと、三つくり」の順番で、工程を見学します。
それぞれの場所で、麹を見て触って味見して、発酵期間の異なる「もろみ」の匂いを嗅いで。
視覚と嗅覚と味覚で、お酒造りを学びました。
 
なかでもみんながいちばん驚いたのは、圧搾の工程。
あまりにも工場が大きいので、模型で説明を受けたのですが……。
左上と右下に穴が空いている長方形の板がずらっと並んでいて、そこに上の穴からもろみが流れ込むと、空気で圧をかけると下から清酒が流れ出るそう。
で! そのときに、けっこうな圧力で板に挟まれてぺっちゃんこになったのを、ペランとはがしたのが、酒粕なんだそうです。
わー、なるほど! それで酒粕って、ああいう状態で売られているんだー!!
想像もしなかった「でき方」を知って、一同、大興奮です。
 
うー、それにしても、寒い。
いや、この温度管理も、お酒造りの質を維持する、とても大切な要素なんだそうです。
ゴミひとつ落ちていない綺麗な屋内の見学を終え、また靴に履き替えて、外に出ました。
ちなみに、こうしてつくられた原酒は、専用のパイプで貯蔵庫に送られるそうですが……。
資料館の南西にある交差点の上を、この「原酒パイプ」が、横断しているそうです!
帰りは、交差点で、空を見上げてみよう♪
 
 
一号蔵に戻って、お次は、麹の講座です。
日本糀協会・糀エバンジェリストの梶本寛子先生から、麹がなぜ身体に良いのかなどを学び、甘糀を使ったレシピを教えていただきます。
肉じゃがでも唐揚げでも、みりんやお砂糖代わりに使うと、とっても美味しいのだそう。
実際に、お砂糖のかわりに甘糀を使ったチーズケーキがふるまわれました。
たしかに! とっても自然な甘さに、みんなほっこり、頬が緩みます。
 
そのまま昼食は、今回も神戸・岡本の発酵食品ラボ「コージーカフェ」の特製お弁当。
甘糀をたっぷりつかった生姜焼きをメインに、なます風の和え物から、卵焼きまで、兵庫県産の無農薬野菜たっぷり、麹たっぷり、健康への配慮もいっぱいのおかずが詰まっています。
お米は、お米作りも指導してくださった「神戸米マン」こと小池農園こめハウスさんの神戸産・無農薬無化学肥料米です。
 
 
今日の乾杯は、朝10時に仕込んだばかりの甘酒。
2時間前のお粥が、ただ麹を入れて保温ジャーに入れてシェイクしておいただけで……おお、甘くなっています! たしかに、甘酒!!
そして、比較のために用意してくださった一晩モノは、もっと甘く。さらに、製品として缶で販売されているものはもっと飲みやすい味になっていました。
 
新春にふさわしい、冬季限定の大吟醸にごり酒をめいめい手に、かんぱーい!
 
大阪や宝塚、川西、そしてご近所から、お集まりいただいた皆様。
畳の上で、一期一会の車座になって、お喋りをしながら、なんだかいつもより嬉しくありがたく、お酒を酌み交わします。
「とにかく『工場見学』というのが良かった!」
「酒粕のでき方はびっくりしました」
「梅酒とか、そんなに手作業とは思わなかったので、これから見る目が変わりそう~」
「甘糀、いろいろ使えますね。こどもが小さいので、ぜひ料理に取り入れてみます」
「知ってました? お味噌づくりのフタも、酒粕でするといいんですよ!」
 
みなさんの知恵や驚きが響き合う、素敵な会になりました。
ご参加くださったみなさま、ありがとうございました~!!
 
(文章:一般社団法人リベルタ学舎 湯川カナ)
 
主催:白鶴酒造株式会社
企画協力:一般社団法人リベルタ学舎
 
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