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2016/10/8 白鶴御影校〈めぐみ・めぐる神戸<和>食卓講座〉第1回レポート

2016年10月9日 | 白鶴御影校,開催レポート

地域の豊かな自然と文化が、家庭の食卓をつくる。
・外国文化をいち早く紹介してきた、港町・神戸。
・自然豊かで農漁業が盛んな、兵庫県の神戸。
「食べる力」を高めて、ふたつの”めぐみ”を、それぞれの家庭でたっぷり楽しもう!
それが、「白鶴御影校/めぐみ めぐる 神戸食卓講座」。

第1回となる<和の講座「健康おうちごはん講座」>が、10月8日、白鶴酒造資料館で開催されました。
朝いちばんの館内に足を踏み入れると、昨日敷き詰められたばかりの、真新しい畳の香りが立ち上ってきます。
天草で大切に育てられ、職人さんが心を込めて織った国産イ草。
香りが良いだけではなく、安心・安全。赤ちゃんが舐めてもだいじょうぶとのことです。
そっか、畳も、日本酒と同じ、日本ならではの農産物なのですね。

こども連れだったり、お酒大好きな姉妹だったり、食の専門家だったり。
この日の講座に集まってきたのは、さまざまな興味、さまざまな背景の方たち。
「こちらが、ほんじつの、しりょうでっす!」
5才の女の子が、受付のお手伝いを、一生懸命してくれています。
もうひとりの赤ちゃんをおんぶして受付をする、運営スタッフのお嬢さん。昨日のお風呂の中から、何度も何度もリハーサルしていたとのことです。
「まあ! ありがとう」 資料を受け取るみなさんの顔が、ひとりひとり、パアッと輝いていきます。  

まずは、白鶴酒造の植田尚子”お姉さん”の、灘五郷のお話でスタートです。
『六甲おろし』で有名な六甲山の木と水があり、米があって、西宮の宮水がある。
住吉川などの川の流れを活かした数百という水車が米を磨いて、丹波杜氏が酒を仕込む。兵庫のめぐみがつまったピカピカのお酒が、灘の浜から、船出する……。
なぜ、現在もなお、灘五郷が全国の日本酒の1/3の量を生産しているのか(ちなみに白鶴酒造1社だけで、日本全国の約1/10の量をつくっているそうです)。
「ここでお酒を造っていた職人さんたちが、昼休みは目の前の海で泳いでいた」という江戸時代の光景にまで遡って学ぶうち、私たちがいま住んでいる土地の豊かさに、あらためて気づかされました。

引き続き、日本酒がなぜ料理に使われてるのかというお話を。
そういえば、考えたことがありませんでした。たしかに、煮物など必ず入っていますよね。
答えは、日本酒の「素材の味を引き出し、うまみを増す力」にありました。
素材の生臭さを消し、味が染みやすくすることで、素材の味を活かす。 コハク酸などのうまみ成分で、さらに味わい深くなる。
講座では、一流料亭直伝の、焼き魚のコツまで教えていただきました。えっ、まさかそこで日本酒を!
また、一般的な料理酒には、おもに酒税対策の面で、食塩が添加されていることなども、初めて知りました。
なるほど。違いを知って、用途に応じて選ぶことができるのって大事ですね。 ふだん、値段くらいしか見なかった料理酒の選び方が、明日から変わりそうです。

本日のメイン講座は、神戸大学大学院農学部特命助教・山下陽子さんによる、「かんたん・続けられる、健康おうちごはん基礎講座」。
今回のテーマは、「栄養バランス」。
必須栄養素の基本から、日本人に合った栄養バランスまで。
管理栄養士でもあり、有機農業を実践しながら機能性食品の研究をする山下先生のお話は、科学的知見と経験に裏付けられて、説得力があり、そして、とってもわかりやすい。
「朝からフルーツを食べるのは単純に良いことだと思っていたのに」
「健康に良いって言われても、遠くの地域の野菜を食べるのになにか違和感あったのですが、その理由がわかりました」「
専門的なことを、毎日のごはんに活かすヒントが、いっぱいありました!」
たくさんの学びが詰まった、専門的な講座内容でした。

そのお隣で、こどもたちには、食育サポーターによる、キッズ食育アクティビティが用意されていました。
この日は、昼食や前夜の食事に使った野菜の切れ端で、手漉きの紙にスタンプをしていきます。
最初に、お野菜を匂ってみました。パプリカの甘い香り、スダチの爽やかな香り。
スタンプする紙は、地元で障害者の支援をする「御影倶楽部」で作られたもの。 白鶴酒造で出る紙パックのロスを再利用するかたちで、障害をもつ方たちが、手漉きでつくってくださった、温かみのある紙です。
そこに、こどもたちが、野菜のスタンプをしていきます。
色とりどりのインクに、小松菜の根、レンコン、パプリカ、ピーマン、スダチをつけて。ネギはコロコロ転がしてみたら!? カラフルで自然な風合いの素敵な作品たちは、ラミネートされ、このあとランチョンマットとしてみんなの食卓を飾ってくれました。  

講座が終わったら、実践編。 こどもたちも合流して、簡単お漬け物作りワークショップ。
気軽にできて、こどもたちも一品つくれちゃうのを目的に、基本の浅漬けをやってみます。
キュウリと切り干し大根と乾燥わかめなどをジップロックでモミモミすれば、もうできあがり~!!
「簡単に、楽しく、毎日つづく」 健康に必要なのは、家族みんなの笑顔なんですね~☆  

たっくさん学んだあとは、お待ちかねの、「秋の神戸なごみ和食卓弁当」。
レシピは、山下陽子先生の監修。
この日は、鮭の南蛮漬け、サツマイモのバルサミコソテー、切り干し大根のカミカミサラダ、かぼちゃのみそ汁。お好みで、さっきつくった浅漬けを添えて。
お米は、神戸市西区で安心・安全な次世代に誇れる農業を試みる、小池農園こめハウスの「神戸米」。その他の食材やお味噌・ポン酢などの調味料まで、できるだけ兵庫県産です。
もちろん料理酒は、白鶴酒造の、料理用に開発された(食塩不使用の)お酒。
私たちが住む地域には、こんなたくさんの美味しいものがあるんですね!
さっそく今夜から、家庭でも美味しく再現できそうです。

乾杯用に並んだのは、白鶴酒造のお昼におすすめの発泡酒「泡雪スパークリング」「大吟醸」「ぷるぷるスパークリングゼリー(檸檬酒・林檎酒)」、お酒が飲めない方とお子様には「甘酒」と、甘酒でつくるオリジナル割り用の炭酸や牛乳。
乾杯のご発声は、白鶴酒造の……「はくつるー」「まるー!」 
あっ! これ、テレビのCMで城島茂さんがやってるやつ!!
畳の上で熟睡しているこどもを中心に、みんなで輪になって、のんびり、ほっこり、お弁当とお味噌汁と日本酒をいただきます。
まさに、「なごみ弁当」。
とってもあたたかで美味しい時間となりました。

今日のお土産は、白鶴酒造の自慢の料理酒。
コハク酸などの有機酸がいっぱい出る特別の麹を使ったそう。みんな、今日のレシピから焼き魚まで、使ってみてくださいねー!

そして、「今日から健康がつづくおうちごはん」の考え方と、「私たちの住む地域はとっても豊かな自然と文化があったんだ」という再発見、みんなで日本酒とともに囲んだ食卓のあたたかな記憶も、”おみやげ”としてお持ち帰りいただけたかと思います。
どうか、ご参加いただいたみなさまの「おうちごはん」が、今日から、より豊かに、幸せに、なりますように!!!

「白鶴御影校 めぐみ めぐる 神戸食卓講座」は、<和>の回を10月・12月・2月、<洋>の回を11月・1月・3月に実施予定です。
引き続き、どうぞ、お楽しみに。     

<ご参加者の声より>
・最近の健康食ブームの極端さに戸惑いがありました。今回のお話で、無理なくバランス良い食事をしていきたいと思いました。
・これから情報に振り回されすぎずに、シンプルな調理・選択をしていけそうです。
・「身体に良い・悪い」の根本のところがわかり、気持ちが軽くなりました。「無理なく」っていいですね。
・人間は土から栄養を取っていること、自分で食事をつくる大切さを知りました。
・バランスの大切さがよくわかりました。朝食を白ごはんに変えてみようかな。
・先生のおっしゃることがズバリ納得いくことばかりでした。
・ミネラルの役割の重要さを知りました!
・料理酒のことが知れてよかったです。
・こどもたちのワークショップがありがたかったです。子連れで来られるハードルが下がりました。
・日常生活に取り入れられる手軽さを実感できた。
・切り干し大根の浅漬け、すぐやりたいです!
・解りやすく時間もあまり長くなく、お漬け物も作らせていただき、お弁当もついていて、とっても満足です。
・自分たちの食の意識がこどもたちに自然に受け継がれるんだな、と、あらためて食事の大切さを感じました。
・もっともっと、「食と神戸」について知りたいです!

<今回のご協力>
▼山下陽子先生(講師) 管理栄養士をもちながら、神戸大学大学院農学研究科特命助教として機能性食品の研究をし、またNPO法人兵庫農漁村社会研究所食育研究会代表として有機農業や食育に取り組む。
▼小池農園こめハウス 神戸市西区で、安心・安全な「神戸米」を安定的に生産。代表の小池潤さんは、「神戸米マン」としての普及活動にも精力的に取り組んでいらっしゃいます。
▼前田畳製作所 神戸市兵庫区と西宮市で、国産畳や、古賀稔彦さんと開発した柔道畳などを製作。被災地の避難所に新品の畳を送る畳店の全国ネットワーク『5日で5000枚の約束』発起人。
▼Q・B・Bチーズ 神戸市に本拠を置く『ベビーチーズ』で有名なメーカー。今回、記念撮影時の声かけ「ハイ、チーズ!」を担当していただきました。このために特別参加……ではなく、本シリーズ11月実施分のコラボ企業です。お楽しみに!!

(企画・運営協力/一般社団法人リベルタ学舎)